完全独学3ヶ月で宅建合格!かつ短期間マンション管理士と管理業務主任者の合格を目指すブログ

完全独学かつ短期間で宅建士(旧地建物取引主任者)とマンション管理士、管理業務主任者の合格を目指すブログです。

完全独学&3ヶ月半で平成28年度宅地建物取引士試験に合格するまでの道のり

学習期間:6月後半〜10月半ばまで
試験結果:38点(合格ライン35点)
 

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学習の動機
自宅を購入することとなり、その中でのやりとりにおいて、不動産屋さんの使う専門用語がさっぱり理解できず、人生最大の買い物をするにもかかわらずこれはマズイ!と危機感が募り、土地、家屋、マンションのことを総合的に知りたくなったことがきっかけです。
 
この記の前提、特色、骨子となるもの
題名の通りの内容です。忘れぬうちに取り急ぎ書き記したものなので随時加筆修正をしていきます。
 
とりあえず宅建士試験に合格したので、合格までの流れを記していきます。
 
大前提として、基本書、テキストの類は使用しませんでした。そのかわりと言ってはなんですが、宅建マンガテキストを風呂場で何度も読み返しました。
 
使用したのは「マンガ宅建塾(らくらく宅建塾シリーズ)2015年版」です。
 
概要理解に役立ち、法律用語や不動産、建築業界独特の用語に対する抵抗感を薄れさせる効果がありました。もちろんですが、これ一冊では絶対に合格できませんのでそこはご注意ください。
 
使用した参考書
a:一問一答で必ず合格 宅建問題集 2012年版(成美出版社)→ブックオフ
b:わかって合格る宅建 過去10年本試験問題集21年版(TAC)→ブックオフ
c:わかって合格る宅建 過去10年本試験問題集 26年版(TAC)→通常購入
d:出る順宅建士 ウォーク問過去問題集1権利関係2015年版→通常購入
e:出る順宅建士 ウォーク問過去問題集2法令上の制限2014年版→ブックオフ
f:ズバ予想宅建塾、らくらく宅建塾シリーズ2012年版→ブックオフ
→総額4000円弱です。
 
a、b、cをメインで使用。
d、eは風呂場で使用しました(詳細は後述)fに関しては一切使用しませんでした。
 
事前にネット等で宅建士の情報を収集したり、傾向と対策を調べたりはしませんでした。バイアスをかけてヤマをはる行為を避けるため、あえてそうしました。
 
学習期間
学習は平成27年2月からスタート。実は、6月の終わりまでは管理業務主任者マンション管理士宅建士の同時並行学習で、学習の比重は管理業務主任者マンション管理士が8割、宅建士が2割でした。8:2の割合になった理由は、早い段階で自宅をマンションとすることが確定し、マンションについてより深く知りたくなったからです。
 
マンション管理士試験は民法はもちろん、区分所有法や標準管理規約、マンション被災法、水道管、ガス管やらの建築設備関連など多岐にわたり、個性的な問題のオンパレードです。対して、宅建士試験はなんとなく馴染みがありそうな問題が多く、常識で解けそうな(このときはそう思ってましたが実際は無理です。常識論のみでは全く歯が立ちません。)最も合格しやすい試験であろうとふんでいました。
 
中途半端な学習に終始していたため、最も易しかろうと思いこんでいた宅建過去問のスコアが伸び悩み、このままでは3試験とも全滅するのは自明であるとの危機感から宅建の学習のみに切り替えたのが6月の終わりでした。
 
管理業務主任者マンション管理士ではなく宅建に切り替えた理由は、学習をすすめるうちに宅建の学習がより総合的であり、宅建に合格した次の年にマンション管理士を受けるほうが学習上の戦略、道筋として正しいように思えたからです。マンション管理士試験の10%を切る合格率の低さも気になりました。法律、権利関係で9割のスコアが必要となるため、宅建でそのあたりの地力をつけたあとのほうが、より確実であろうとの計算も働きました。
 
各年度の過去問スコア
解いた過去問の年度は、平成11年〜平成27年までの17年分です。
 
11年 29点 合格点30点→ー1点
12年 24点 合格点30点→ー6点
13年 35点 合格点34点→+1点 合格
14年 36点 合格点36点→±0点 合格
15年 32点 合格点35点→+3点 合格
 
16年 33点 合格点32点→ー1点
17年 29点 合格点33点→+4点 合格
18年 35点 合格点34点→+1点 合格
19年 36点 合格点35点→+1点 合格
20年 32点 合格点33点→ー1点
 
21年 29点 合格点33点→ー1点
22年 31点 合格点36点→ー5点
23年 31点 合格点36点→ー5点
24年 38点 合格点33点→+5点 合格
25年 37点 合格点33点→+4点 合格
 
26年 30点 合格点32点→ー2点
27年 34点 合格点31点→+3点 合格
 
合格9回/17回
合格時の+値は2.44
不合格時のー値は2.75
 
そして28年度のスコアは38点、合格ライン+3点です。結局、合格不合格に関わらず±3点内、このあたりの値に落ち着くということがわかります。
 
ここで大事なポイントです。私はこれら17年分の過去問を解く際に、制限時間内で終えたことは一度もありませんでした。平成20年あたりまではトイレ休憩などを入れつつ3〜4時間かけて解いていました。
 
テキストで学習するのではなく、過去問を教科書化して使用するという前提があったため、過去問を丁寧に読み込み、解くようにしてました。
 
具体的には、解く際に早々と正解肢が判明したとき、例えば選択肢1が正解であることが判然としているときでも、選択肢2,3,4も読み、何が間違っているのかを確認するようにしてました。このようにしていくことでミスリードさせる問題のパターンや癖がわかるようになりました。
 
また、正解不正解がわからなかったり、あやふやだった肢の横には「?」マークを記し、復習時に重点的に学習するようにしてました。少しでもあやふやな場合は迷わず「?」マークを付記しましょう。
 
どの分野を重点的に学習すべきか
宅建試験は大手予備校等で詳細に分析され、A(正答率が高いもの)、B(正答率が半々のもの)、C(正答率が低いもの)の三段階に評価分けされています。
 
私の平成28年度問題の正答率の割り振りは以下の通りです。
A問題→26問/29問中(正答率89.6%)
B問題→10問/16問中(正答率62.5%)
C問題→2問/5問(正答率40%)
#ABC評価はTACから取り寄せた解答解説を参考にしました。
 
そしてA問題の多くが「宅建業法」に割り当てられています。
 
この結果からわかるとおり、いかに宅建業法を落とさないようにするかとB、C問題で5割程度を目安にうまいこと拾いきれるか、それが合格の肝になるわけです。
 
私も宅建業法にはだいぶ力を注ぎました。しかし無駄に範囲を広げすぎたり、ひねりすぎてる問題に執着することなく基本を徹底しました。幸い平成28年度の問題はここ5〜6年の中では「基本に忠実な問題」が多く、私の学習の方向性とマッチし、それが合格に寄与したものと思われます。
 
学習の進め方〜まずはマルバツ過去問から〜
てはじめに、ブックオフの100円コーナーで購入した2012年度版、一問一答形式の過去問集に取り組みました。この学習法のお勧めな点は、解いてすぐ右ページで解答&解説となるため、一つの問題に腰を据えて取り組むことができることにあります。
 
また、マルかバツのどちらかなので正答率は単純に50%あります。「たまたま正答できた」というだけでも自信を養うことができます。正答が続くと「お、私もけっこうやるじゃない!」とノッてきます。
 
ようは自分を騙してるわけですが、とっかかり段階では自分を騙すことも必要です。この段階では完全な理解より継続を重視すべきで、継続させるには自分自身をノセる、つまり自らを騙すことも必要なわけです。
 
通常の過去問、4択問題の場合、4つすべての選択肢の復習にじっくり取り組まなければなりません。これは容易なことではなく相当なストレスが生じます。1年分の過去問をやりきり、その後に復習となると50問+50問×4肢=250問と真剣に向き合うことになります。一日で復習し終えることはほぼ不可能でしょう。もちろん、復習を早く終わらそうとすればするほど、必然的に知識の定着が薄く弱くなります。
 
後述しますが、この「知識の定着が弱かろう部分」を試験官は上手についてきます。
 
過去問復習時に大切にすること
「正解できました」で終えないようにしてください。誤ってる選択肢の何が誤りなのかを明確にします。「ここの正解はこうだから、ゆえにこの選択肢は間違いである」と、間違いであることの道筋をはっきりさせます。何をどう混同させようとしているのか、試験官の意図を読み切るのです。
 
最近はやりの比較認識法という学習法と同じ切り口です。これができるようになると、類似問題が出題されたとき「センサー」が働きやすくなります。
 
感情に働きかける
また、頭の中で言い切れるようにするだけではなく、実際に口に出してみることも大事です。「まーたそれかよ、もうひっかからないゾ!」「あーもうまた間違えたのか!自分のバカバカバカ!」のように多少大げさに自分の感情に働きかけるのです。私はこれを風呂場にて行い、家族に不審がられました。
 
このように感情にフックさせた問題は、実際の試験で出題されたときに「あ、これあのとき激高したやつじゃないか」のように暗記用の脳とは別の角度からひょっこり出てきたりします。
 
通常の過去問への取り組み方
通常の4肢ある過去問を復習するときは、過去問を解いた当日「民法等(問1〜問10)」、2日目「法令上の制限(問11〜問26)」3日目「宅建業法その他(問27〜問50)」のようにざっくり3回程度にわけて復習することを心がけました。
 
復習に3日以上かけてしまうと、過去問を解いたときの記憶、なぜ自分がこの選択肢を選んだのか、なぜこの選択肢に引っかかってしまったのか、それらのヴィヴィッドな記憶を失ってしまいます。したがって復習は2〜3日以内に行うことをおすすめします。
 
また、前述したように一日で50問すべて(=200問)を復習することはおすすめしません。これをやってしまうと「辛い→早く終えたい→集中力が保てない→定着しない→自信喪失」という負の循環をたどることになります。
 
ノートや図表を作ろう
繰り返しますが私は基本書、テキストを用いませんでした。しっくりくるテキストがなかったというのもありますが、ノートであればレイアウトが自由にでき、視覚的に自分が覚えやすいようにまとめることができるからです。
 
B5サイズ30枚×4冊のノートにまとめました。前述した2012年の一問一答問題の問題部分と解答解説をほぼすべて書き移すようにしました。わかりにくいもの、とくに民法の抵当権、債権譲渡、借地借家法などは図にしてました。
 
開発許可、用途地域国土利用計画法、事後届出のフローとロジックツリー、土地区画整理法の手続きフローなども図表にすることをおすすめします。気をつけたいのは、無味乾燥な図表を作らないことです。自分が役人になったつもりになって「わかりやすい図表を作成し、国民の皆様に提供するぞ」のように他者を意識し「生きた図表」を作成することを心がけましょう。
 
問題集をほぼまるまる一冊書き写すわけですから膨大な量になります。ここでへこたれず、これは修行だ、写経であると言い聞かせてひたすら書き写します。余裕があれば、自分の言葉に置き換えてみたり、少しくだけた文章にしてみるのもよいでしょう。私は書き写したあとに「へ〜そうなんだ〜」とか「何言ってるのかわからん!」のように一言感想を書いたりしてました。
 
ここまではまだ序章です。このあと、LECのウォーク問や通常のTACの過去問を解いていく流れの中で、ノートの内容を随時加筆していきます。消して足して、自分の言葉に置き換えて、を繰り返し行いノートを洗練させていきます。
 
必ずあるスランプ期を乗り越える
平成20年〜平成23年の過去問は4回連続して合格点を下回りました。この時期は頭の中がぐちゃぐちゃの状態で、引っかるべきところで見事に引っかってました。
 
記憶というものは、復習と復習の間の休息時間に定着します。筋トレと同じで負荷をかけたあとの休息時間で超回復をするわけですが、この時期は超回復する間もなく、ひたすら負荷をかけ続けていたため脳が混乱をきたしてしまったのでしょう。もう少し早くマンション管理士管理業務主任者との並行学習に見切りをつけ、時間に余裕をもって挑むべきでした。
 
風呂場を有効活用しよう
8月に入ってからは風呂場にウォーク問と鉛筆を持ち込み、入浴中に20〜30問ほど解くようにしました。間違えた箇所や理解しきれなかった箇所を鉛筆でチェックしたり、折り曲げたりします。その部分を翌日見返して、必要とあればノートに書き加えていきます。
 
この時点でノートはそれなりに洗練されているため、書き加える項目はさほど多くはありません。ノートに書いてあるにもかかわらず間違えた問題は記憶の定着が薄かった弱点箇所であるため重点的に復習します。この作業をこなしていくうちに、スコアが伸びるようになりました(平成24年〜平成27年)。
 
脳は入力よりも出力を繰り返すことで記憶を定着させるようにできてます。したがって記憶を定着させる王道は問題集の反復、ということになります。このタイミングでの「風呂場の問題集解き」は大正解であったと思ってます。
 
「捨て問題」を作らない
わかりづらいから捨てる問題
覚えるのが大変だから捨てる問題
範囲が広い割に出題確率が低いから捨てる問題
なんとなく曖昧にしてる問題
 
このあたりのことを試験作成者は重々承知してます。したがって狙いすまして出題してきます。出来る限り捨てる問題は無くす、曖昧にしたまま放置しない、を鉄則にしてください。
 
区分所有法、不動産登記法、不動産取得税、固定資産税、登録免許税、印紙税、このあたり、捨てたくなりますが決して完全に捨てるようなことはしないでください。
 
たとえば不動産登記法、28年度試験の「問14」の場合、
 
「新築した建物または区分建物以外の表題登記のない建物の所有権を取得した者はその所有権の取得の日から一ヶ月以内に表題登記を申請しなければならない」
 
という不動産登記法の基礎の基礎を覚えていれば選択肢1の「保存の登記」の箇所が不正解であることは瞬時にわかります。しかもこの問題の正答率は極めて低い。そのため他の受験生に差をつけることができます。ここで1点を拾えるかどうかが、合否を決定づけることにもなるわけです。
 
「新築した建物または区分建物以外の表題登記のない建物の所有権を取得した者はその所有権の取得の日から一ヶ月以内に表題登記を申請しなければならない」
↑↑↑
この文章そのものの意味が完全に理解できなくても構いません。「あーそういうものなんだなー」程度で何度も何度も読み返してみてください。それを繰り返していくうちにストンと腑に落ちる瞬間があります。そうなるまで、しぶとく何度でも繰り返し読んでください。
 
時間配分
宅建試験の持ち時間は2時間です。長そうでこれがあっという間にすぎてしまいます。このあたりのことは過去問を解いている方であればよくよくご存じのことでしょう。
 
民法を後回しにし、とりあえず問26の宅建業法からスタートするというパターンの人が多いと聞きましたが、私は素直に問1からスタートさせ、曖昧な問題は問題番号の前に「?」マーク付記し、余った時間で見直すつもりでラストまで一気に突っ走りました。
 
試験官が「残り時間は30分です」と知らせてくれたときには終わっていたので1時間30分で解ききったことになります。
 
「?」マークは3箇所あり見直しで2問修正、結局3問とも正解していました。
 
ここで思い出してほしいのは、私は計17回の過去問を解く中において、一度たりとも時間制限内で終了したことがなかったということです。最も早く解いたときでも3時間弱程度で、基本4時間はかけて解いました。
 
前述したように「過去問の教科書化」をコンセプトとしていたため、問題にはじっくり取り組むという姿勢が常態化していました。
 
その代わり「風呂場学習」でウォーク問を素早く解く修練を積み重ねていました。
 
従いまして、過去問を解く際に制限時間を設け、素早く解くこと、制限時間内に終えることにこだわりすぎなくても良いのかなと考えてます。「いざとなれば解ける!」と自信を持てるくらいまで知識を定着させれば本番でも必ずどうにかなります。
 
勉強時間の作り方
こればかりは自主性そのものであるといいますか、本気で合格する気であれば時間はどうとでも作れますし、どうにかして作らなければならないものです。
 
自分を例にしますと、私はいくつかのスポーツのアマチュア競技者で、毎年、家族旅行がてら地方の大会に遠征することを楽しみにしていました。しかし今年は試験に集中するためにほぼすべてのレース出場を欠場しました。
 
トレーニングや大会遠征に充てていた時間をそのまま学習に振り分けることで時間を作ったというわけです。平日は早朝4時起床で2時間ほどトレーニング、土日も早朝に家を出て7〜8時間ほどトレーニングなどということを繰り返していたこともあり、試験の勉強も同じ要領でこなすことができました。